日本の祝日・季節イベントカレンダー|介護施設でも行事が多い理由
日本の介護施設では、毎月のようにイベントや行事が行われています。
これは単なる「お楽しみ」ではなく、利用者が季節の移り変わりを感じ、心と体の健康を保つための大切なケアの一環です。
日本では、一年を通して行事を通じて人とつながる文化が根づいており、介護の現場でもそれが生かされています。
この記事では、日本の主な祝日・季節イベントと、その意味、介護施設での実際の取り組みを紹介します。
1年間の主なイベント
1月
お正月(New Year) 日本の一年の始まりを祝う行事。
介護施設では「書き初め」や「おせち風ランチ」、年賀状作りなどを行います。利用者の多くが思い出を語りながら楽しむ時間になります。
2月
節分(Setsubun) 鬼を追い払い福を呼び込む行事。「鬼は外、福は内」と唱えながら豆まきをします。施設では安全のため紙の豆やボールを使うことが多いです。
3月
ひな祭り(Girls’ Day) 女の子の健やかな成長を祝う行事。
介護施設では「ひな人形の飾りつけ」や「甘酒・ひなあられ」を提供し、女性利用者に人気のイベントです。
4月
お花見(Cherry Blossom Viewing) 春の代表的な行事。
外出して桜を見に行く施設も多く、難しい場合は室内に桜の飾りを作って「お花見気分」を演出します。
5月
こどもの日・母の日 折り紙でこいのぼりを作ったり、母の日には感謝カードを贈り合います。
「ありがとう」を伝える温かい時間です。
7月
七夕(Tanabata) 短冊に願いごとを書いて笹に飾る行事。
「元気で過ごせますように」などの願いが並びます。
外国人スタッフにも人気です。
8月
お盆(Obon) 先祖を迎える日本の伝統行事。
介護施設ではお盆にちなんだ法要や「盆踊り大会」を開くこともあります。
9月
敬老の日(Respect for the Aged Day) 高齢者に感謝を伝える国民の祝日。
施設では「長寿祝い」「感謝の手紙」「家族との記念写真」などが行われます。
最も大切にされる行事のひとつです。
10月
運動会・ハロウィン 秋の運動会では軽い体操や玉入れゲームなどを実施。
ハロウィンでは職員や利用者が仮装を楽しみ、笑顔があふれます。
12月
クリスマス・年末会 クリスマスはケーキ作りやプレゼント交換を通じて心温まる時間に。
年末には「一年ありがとう会」として音楽イベントや紅白風レクリエーションも行われます。
なぜ介護施設で行事が多いのか
季節を感じることが心の健康につながる
行事を通じて季節感を取り戻すことは、認知症予防やうつの軽減にもつながります。
思い出を共有することでコミュニケーションが深まる
過去の行事を思い出して語ることが、利用者同士や職員との会話を増やします。
人とのつながりを作るケア文化
日本では「行事=交流の場」。家族や地域ボランティアも参加し、社会との接点を保ちます。
外国人スタッフにとっての文化理解の機会
行事を通じて「日本の心」を学ぶことで、より自然なコミュニケーションが可能になります。
【まとめ】
日本の季節行事は、単なるイベントではなく“心のケア”です。
利用者の思い出を引き出し、笑顔を増やし、人と人のつながりを育てます。外国人スタッフにとっても、日本の文化を学びながら温かい交流を作るチャンスです。